難病指定・脊髄空洞症

厚生労働省の指定する難病に、脊髄空洞症という病気があります。
脊髄空洞症とは、脊髄の中に本来あるはずのない水がたまり、ぽっかりと穴が開いてしまうことで脊髄を内側から圧迫して、様々な神経症状を引き起こす病気です。
脊髄空洞症の特徴的な症状としては、温痛覚障害が挙げられます。
熱いコーヒーがこぼれても、何かが触れた感覚があるのに熱さを感じない、腕をつよく握られても、握られた感覚はあるのに痛みを感じない、このような感覚の異常が温痛覚障害です。
空洞は最初は小さなものでも、年月を経て、だんだんと大きくなる場合があります。
空洞化が進むと、温痛覚障害に加えて、痺れや筋肉の衰え、つっぱり感や脱力などの症状もあらわれてきます。
脊髄空洞症には、キアリ奇形に伴う脊髄空洞症と癒着性くも膜炎による脊髄空洞症があります。
キアリ奇形とは、脳の下端が脊髄の内部に垂れ下がってくる奇形で、この奇形がある場合に脊髄に空洞ができることがわかっています。
キアリ奇形の発生原因や、奇形によって空洞ができるメカニズムは、現在のところはっきりとは分かっていません。
癒着性くも膜炎による脊髄空洞症については、脊髄の周囲に何らかの原因で炎症が起こり、髄膜の流れが妨げられることによって、炎症が起こった部分より下の脊髄に空洞ができてしまうことが分かっています。
発生頻度が稀な病気と言われてきましたが、MRI画像診断技術の向上によって、病気の発見につながり、珍しい病気ではなくなってきました。
脊髄空洞症の症状の始まりは、腕や手の痛みが最も多くなっています。
下肢よりも上肢に症状が強く出ることが多いという特徴があります。
脊髄空洞症は手術で適切な治療を行えば、症状を軽快することができる病気です。
しかし、発見が遅れると空洞化が進み、手術でも空洞を縮小することができず、痛みや麻痺の症状が残ることもあります。
手の痺れや痛みを感じたら、すぐに医療機関で適切な治療を開始しましょう。
スポンサードリンク
- 次のページへ:脊髄損傷で起こる症状
- 前のページへ:難病指定・脊髄小脳変性症
脊椎.orgでは、脊椎に関する情報を掲載しています。
ピックアップ!:上肢痛・下肢痛
上肢とは、肩から腕に掛けての部分を指していて、ここでの上肢痛とは、頚部から肩、手先までの痛みを指しま・・・
