脊髄の損傷とは

脊髄の損傷と一口に言っても、実は、損傷の程度によって「完全損傷」と「不完全損傷」に分けられているのです。
完全損傷とは、脊髄が損傷を受けることで脊髄の働き全てが停止してしまう、症状の重い損傷です。
脳からの信号を伝えたり、脳へ感覚の信号を送ったりと、大変重要な機能を持つ脊髄が働かなくなるのですから、動かすことができない、感じない状態に陥ってしまいます。
この状態のことを「麻痺」と呼びます。
全く感じないかというとそうではなく、損傷した部分だけに痛みを感じる場合もあります。
また、指が伸びているのに曲がっていると感じたり、足がひどくしびれていると感じたりするなど、知覚異常を起こすこともあります。
また、麻痺しているために本来何も感じないはずの部分で、痛みを感じることもあります。
不完全損傷とは、脊髄の働きの一部が失われて、一部の働きは残されている損傷を表しています。
運動機能が全て失われてしまって、感覚機能だけが残る重症な損傷から、運動機能の一部だけを失った軽症の損傷まで程度は様々です。
現在、日本における脊髄損傷の患者は約10万人にのぼることが分かっています。
そして、毎年5000人程度の新たな患者が発生している状況です。
脊髄損傷の原因の約半分は交通事故によるものです。
その次に多いのが、労災や自殺企画による高所落下です。
運よく命を取り留めても、多くの人が脊髄に損傷を負っています。
第3位が転倒による脊髄の損傷です。
高齢者に多く、転んだだけでも、脊髄がダメージを受けてしまいます。
そして、近年、脊髄損傷の原因として増えてきているのが、スポーツ、特にスノーボードによる脊髄損傷の事故です。
スキーと違って、両方の足を一緒に固定しているスノーボードでは、転倒時、後に倒れてしまうと、腰を強く打ったり、首をひねったりすることがあります。
その衝撃で、脊髄に損傷を負う人が増えているのです。
転倒時の受け身の訓練が大切になります。
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